令和7年10月
和を以って貴(たふと)しとし
忤(さから)ふことなきを宗(むね)とせよ
(聖徳太子『十七条憲法』)
太子は深く仏法に帰依した人ですが、それは第二条に述べ、第一条では最も大事な精神は古来日本人がはぐくんできた和であるとしました。
不和は共同体の品栄を失はせ、つひには個人に不利益をもたらします。
これは個人の自由よりも共同体の価値を最優先するといふことでは勿論ありません。
事故も他人も互ひに尊重し各人の違ひを認める成熟した人間の集まりが自然に大きな和となる、先人が自分たちの国を大和と称してきたに思ふを致すべきでせう。
人々は睦みあって和合してこそ繫栄します(これをムスヒといひます)。
秋は祭りの季節ですが、結びの精神からなる儀式が祭りです。他者への感謝を以ってすごしませう。

